この記事の目次
「クラウドファンディングの条件」は何を指す?資格条件と募集条件を分ける
「クラウドファンディング 条件」という検索語には、実は性質の異なる2種類の疑問が混ざっています。ひとつは「自分(個人・法人・NPOなど)はそもそも起案できるのか」という資格条件、もうひとつは「いくら集めるか・何日募集するか・どの方式で公開するか」という募集条件です。まれに「クラウドファンディング事業を運営するための許認可」を探している人もいますが、これは起案者向けの話とは別物なので本記事では扱いません。
この記事は前者、つまり「誰が起案できるか」という資格条件だけに範囲を絞ります。クラウドファンディングの仕組みや種類そのものから確認したい場合は仕組みの解説記事や種類の解説記事、そもそもの定義を押さえたい場合はクラウドファンディングとは何かを説明した記事を先に読むと理解しやすくなります。募集金額や日数、方式の選び方といった募集条件については後半でまとめて触れます。
起案資格は属性で変わる?6パターンで考える視点
結論として、起案できるかどうかは一律の基準ではなく、個人・法人・NPO等の非営利法人・自治体・未成年・海外在住者という属性ごとに確認すべき点が変わります。
CAMPFIREは原則として日本国内の住所を要件としますが、利用規約には同社が個別に認める場合の例外があります。外国籍かどうかと国内居住の要件は別に確認してください。
個人としての起案手続きは個人が起案する方法の記事、法人としての社内手続きは法人が起案する方法の記事、企業・団体全般の起案パターンは法人・団体向けの解説記事で扱っています。ここでは数値には踏み込まず、次の見出しで公式に確認できる条件を整理します。
公式情報で確認できる起案資格条件、確認できていない条件
現時点で属性別の起案資格を公式ページで具体的に確認できるのはCAMPFIREのみで、Makuake(マクアケ)・READYFOR・GREEN FUNDINGについては属性別の資格条件を明記した公式ページを確認できませんでした。
CAMPFIREは原則として日本国内の住所を要件としますが、利用規約には同社が個別に認める場合の例外があります。外国籍かどうかと国内居住の要件は別に確認してください。
| プラットフォーム | 年齢要件 | 居住要件 | 出典・確認時点 |
|---|---|---|---|
| CAMPFIREは原則として日本国内の住所を要件としますが、利用規約には同社が個別に認める場合の例外があります。外国籍かどうかと国内居住の要件は別に確認してください。 | |||
| Makuake | 公式ページで属性別条件を確認できず | 公式ページで属性別条件を確認できず | 申込前相談窓口での個別確認が必要 |
| READYFOR | 公式ページで属性別条件を確認できず | 公式ページで属性別条件を確認できず | 申込前相談窓口での個別確認が必要 |
| GREEN FUNDING | 公式ページで属性別条件を確認できず | 公式ページで属性別条件を確認できず | 申込前相談窓口での個別確認が必要 |
Makuake・READYFOR・GREEN FUNDINGについて起案を検討している場合は、各社の問い合わせ・相談窓口についてまとめた記事を参考に、申込前の相談段階で自分の属性が対象になるかを確認しておくと二度手間になりません。なお、CAMPFIRE以外のページで「20歳未満は法定代理人の同意が必要」といった表記を見かけることがありますが、対象が起案者を指すのか会員登録一般を指すのか本記事の調査時点で特定できなかったため、ここでは扱いません。
未成年・学生でも起案できる?
CAMPFIREに限って言えば、満13歳以上であれば法定代理人の同意を得たうえで起案が可能です(13歳未満は起案できません)。ただし年齢要件を満たしていても、実務上いくつか確認しておきたい点があります。
まず契約の主体をどう扱うかです。未成年は単独で有効な契約を結べない場合があるため、支援者との間に生じる契約関係について保護者がどこまで関与するかを事前にすり合わせておく必要があります。次に、集まった資金や返金が発生した場合の受け皿です。銀行口座の名義や振込先を誰にするかは、プロジェクト設計の初期段階で決めておくとトラブルを避けやすくなります。最後に保護者の関与範囲で、同意書のやり取りだけで済むのか、プロジェクトの運営そのものに保護者が関わる必要があるのかは、CAMPFIREの審査担当に事前確認しておくと安心です。
Makuake・READYFOR・GREEN FUNDINGについても同様に、未成年での起案を検討する場合は相談窓口への個別確認が欠かせません。個人としての起案準備全般は個人向けの起案ガイドにまとめています。
法人・NPO・自治体は起案できる?
法人・NPOなどの非営利法人・自治体はいずれも起案できる可能性がありますが、プラットフォームによって受け入れ姿勢や前提となる枠組みが異なります。
営利法人の場合は、通常の購入型クラウドファンディングとして起案できる形が一般的です。社内での稟議や決裁の進め方は法人が起案する方法の記事で扱っているため、ここでは繰り返しません。
一方、非営利法人向けの枠組みには注意が必要です。たとえばCAMPFIRE for Social Goodは、個人や営利法人を対象外とし、非営利法人を主な対象としている枠組みです。この一次情報の詳細は寄付型・支援型の起案方法をまとめた記事にすでに整理されているため、本記事では条件の存在だけを示すにとどめます。
自治体が起案する場合は、一般の購入型・寄付型とは別に、ガバメントクラウドファンディング(GCF)という自治体専用の枠組みが中心になることが多いです。GCFの仕組みはガバメントクラウドファンディングの解説記事、自治体特有の進め方は自治体向けの起案ガイドで扱っています。
海外在住者・外国籍でも起案できる?
CAMPFIREは原則として日本国内の住所を要件としますが、利用規約には同社が個別に認める場合の例外があります。外国籍かどうかと国内居住の要件は別に確認してください。
海外在住者・外国籍者が起案を検討する際に一般的に論点になりやすいのは、国内の連絡先をどう確保するか、資金の受け取りに使う国内口座をどう用意するか、といった実務面です。これらは各プラットフォームの規約や運用によって扱いが変わるため、居住要件を満たさない可能性がある場合は、申込前の相談段階で個別に確認しておくのが確実です。Makuake・READYFOR・GREEN FUNDINGについても同様に、居住要件は相談窓口で個別に確認してください。窓口の探し方は相談窓口のまとめ記事が参考になります。
資格条件をクリアしても、他に確認すべき条件は?
起案資格を満たしていることが分かったら、次に確認するのは金額・期間・方式・審査・手数料という募集条件です。それぞれ独立した論点なので、ここでは概要だけに触れます。
目標金額をいくらに設定するかは、必要経費とリターン(返礼品)の原価、そして手数料を逆算して決める考え方が基本になります。この逆算の手順は目標金額の決め方の記事で扱っています。募集方式には目標に届かないと成立しないAll-or-Nothing方式と、届かなくても集まった分だけ実行できるAll-in方式があり、この違いは方式の比較記事にまとめています。また、起案前にはプラットフォームごとの審査を通過する必要があり、審査で見られる観点は審査基準の解説記事で確認できます。
手数料も条件のひとつです。CAMPFIREの基本プランは17%(利用手数料12%+決済手数料5%、税別)、Makuakeは20%(税抜、決済手数料込み、2024年7月22日申込分から適用)となっています(それぞれCAMPFIRE・Makuake公式ページ、2026年9月確認)。手数料は改定されることがあるため、申込み前には必ず各社の最新の公式ページで再確認してください。プラットフォーム間の比較軸をそろえた一覧は手数料比較の記事、手数料以外にかかる制作費・広告費などの総費用感は費用全体の解説記事で扱っています。
一次情報と確認範囲
2026年9月9日に、本文の料金・制度・運用条件を次の一次資料と照合しました。手順の提案や仮の試算は公式実績ではありません。個別案件の適否・税務判断や、専門家監修・第三者による全文検証を示すものではありません。
まとめ:自分の資格条件を確認し、次に何を見るか
ここまでの内容を、自己診断のチェックリストとして整理します。
- 個人として起案する場合、成人であれば資格条件で引っかかることは基本的にありません。未成年の場合はCAMPFIREなら満13歳以上かつ法定代理人の同意が必要です。
- 営利法人として起案する場合、通常の購入型クラウドファンディングとして進められる可能性が高いです。
- NPOなど非営利法人として起案する場合、CAMPFIRE for Social Goodのような非営利法人向け枠組みが選択肢になります。
- 自治体として起案する場合、GCF(ガバメントクラウドファンディング)という別枠組みを検討することになります。
- 未成年として起案する場合、年齢要件に加えて契約主体や資金の受け皿を保護者と事前にすり合わせておく必要があります。
- 海外在住の場合は居住要件を確認します。CAMPFIRE利用規約には、同社が個別に認める場合の例外があります。
自分の属性がひとつに絞り込めた場合は、上記でリンクした各記事から実務手続きに進んでください。一方で、法人とNPOの両方の性質を持つ団体、自治体と連携した民間プロジェクト、海外在住者による日本国内プロジェクトなど、属性が複雑に絡むケースは、公式ページの情報だけでは判断しきれないことがあります。参加資格や審査条件は、利用するプラットフォームの公式窓口へ具体的な状況を伝えて確認してください。企画・ページ制作などの準備を外部に任せたい場合は、NO WAVEの支援範囲を確認できます。