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個人だと、手数料は法人より高くなる(あるいは特別な料率がある)のか?
個人だからといって手数料が高くなったり、逆に優遇されたりすることはありません。CAMPFIREやMakuake(マクアケ)の公式情報を見る限り、手数料はプラットフォームやサービスの種類によって決まり、起案者が個人か法人かでは変わらないというのが実際のところです。
これは意外に思われるかもしれませんが、クラウドファンディング(クラファン)のプラットフォーム側は「誰が起案するか」ではなく「どのサービスを使うか」で手数料体系を組んでいます。CAMPFIREなら標準サービス、Makuakeならプランごとに一律の料率が決まっており、個人向け・法人向けで料率表が分かれているわけではありません。
なお、起案に必要な書類や年齢要件、審査の通りやすさといった個人特有の実務論点は、この記事では扱いません。起案の手順を一通り知りたい場合は、個人でクラウドファンディングを起案する手順で6つのステップに沿って整理しています。本記事では「手数料を引かれたあと、実際にいくら残るか」という資金計算だけに絞って掘り下げます。
プラットフォームごとの手数料を横断的に比較したい場合は、クラウドファンディング手数料比較ガイドで目標金額100万円・300万円のシミュレーションを扱っているので、全体像をつかむ際に役立ちます。
手数料を引かれると、個人が現実的に集めそうな金額で実際いくら残るのか?
目標金額30万円ならCAMPFIREで手数料計17%として手取り約24.9万円、Makuakeで20%として手取り約24万円が目安です(いずれも税抜、2026年9月確認時点の公表料率)。個人の起案では、100万円・300万円といった大きな目標よりも30万円・50万円前後で設定されることがあると言われているため、この規模で計算してみます。
CAMPFIREの標準サービスは、利用手数料12%(税抜)と決済手数料5%(税抜)の合計17%が実行者負担です。掲載料や審査料はかかりませんが、途中でキャンセルした場合は別途キャンセル手数料が発生します(金額は公式ヘルプページに明記がないため、キャンセルを検討する場合は個別に問い合わせて確認してください)。
Makuakeは決済手数料込みで20%(税抜)の実行者手数料が一本化されています。相談や掲載自体は無料ですが、手数料が発生するタイミングはプロジェクトの型によって異なり、All or Nothing型は目標未達成なら手数料は発生せず、All in型は集まった金額に対してそのまま手数料がかかります。
| 目標金額 | プラットフォーム | 手数料率(税抜) | 手数料額(概算) | 手取り額(概算) |
|---|---|---|---|---|
| 30万円 | CAMPFIRE(利用12%+決済5%) | 17% | 5.1万円 | 24.9万円 |
| 30万円 | Makuake | 20% | 6万円 | 24万円 |
| 50万円 | CAMPFIRE(利用12%+決済5%) | 17% | 8.5万円 | 41.5万円 |
| 50万円 | Makuake | 20% | 10万円 | 40万円 |
出典:CAMPFIRE「CAMPFIRE掲載時の手数料」(https://help.camp-fire.jp/hc/ja/articles/115013873328、2026年9月確認)、Makuake「システム利用手数料」(https://lp-mk-2.makuake.com/system-commission、2026年9月確認)。手数料はいずれも改定される可能性があるため、実際に起案する際は申込み前に各社公式ページの最新料率を確認してください。
READYFORやGREEN FUNDINGにもそれぞれ手数料体系がありますが、情報源によって料率の表記に幅があり、本記事では確定した数値として扱えません。それぞれの実行者手数料は、READYFORの手数料ガイドやGREEN FUNDINGの手数料ガイドで公式情報を紹介しています。
達成額が想定より上下した場合の手取り額を自分で試算したいときは、リターン金額シミュレーションガイドに目標金額と達成率を変えて計算する方法をまとめています。
手取り額は、実費と税金を差し引いて初めて「使えるお金」になる
手数料を引いた手取り額から、さらにリターン(返礼品)の原価や送料などの実費と、所得区分に応じた税金を差し引いて初めて、実際に使えるお金が分かります。手取り額を「そのまま利益」と考えてしまうと、資金計画が後から狂う原因になります。
実費の代表例は、リターンとして送る商品の原価や梱包費、送料です。個人の場合、これらを事前に見積もらずに目標金額を設定すると、手取り額を使い切ってしまい活動に回す資金が残らないことがあります。原価の考え方はリターン内容の決め方ガイド、送料の負担方法はリターンの送料負担ガイドで扱っています。
税金については、クラウドファンディングで得た資金の性質や規模によって課税関係が変わりうる、という一般的な考え方にとどめます。個人が得た資金は雑所得や事業所得として扱われる場合があり、確定申告が必要かどうかは金額だけでなく他の所得の状況によっても変わります。具体的な所得区分や申告の要否は、税理士など専門家に個別に確認する必要があります。消費税の扱いを含めた資金の流れを整理したい場合は、クラウドファンディングと消費税の基礎知識やクラウドファンディングの会計処理ガイドも参考になります。
手数料・実費・税金という3つの引き算を経て初めて手元に残る金額が確定します。この全体像を見落としたまま目標金額を決めてしまうと、達成しても資金が足りなくなるという事態につながりかねません。
手数料の安さだけで選ぶと見落とすもの
手数料の安さだけでプラットフォームを選ぶと、審査のしやすさやサポート体制、想定読者層とのマッチ度といった他の判断軸を見落とすことがあります。料率は判断材料の一つであって、それだけで「得か損か」が決まるわけではありません。
比較する際は、先にどの軸で見るかを決めてから並べると判断がしやすくなります。
| 判断軸 | 確認する内容 | 確認先の目安 |
|---|---|---|
| 手数料率 | 実行者負担の料率、決済手数料込みかどうか | 各社の公式手数料ページ |
| 発生条件 | 未達成時に手数料がかかるか、集金額に対してか | 各社の手数料規約 |
| 掲載・審査費用 | 掲載料や審査料の有無、キャンセル時の扱い | 各社のヘルプページ |
| サポート体制 | 相談窓口の有無、担当者がつくかどうか | 各社の起案者向けページ |
| 想定読者層 | 自分のプロジェクトのジャンルと親和性があるか | 各社の掲載中プロジェクト一覧 |
達成率や支援者数の傾向のように、プラットフォームごとの実績に関わる数値は本記事では扱いません。プラットフォーム選びの軸はクラウドファンディングサイト比較ガイド、達成率の実態はクラウドファンディング成功率ガイド、相場観はクラウドファンディング市場動向ガイドでそれぞれ整理しています。
手数料以外にかかる費用の全体像を先に押さえておきたい場合は、クラウドファンディングにかかる費用ガイドで費用のカテゴリごとに整理しています。
まとめ
個人だからといって手数料が優遇されたり割高になったりすることはなく、料率はプラットフォームとサービスの種類で決まります。CAMPFIREなら計17%、Makuakeなら20%という公表料率をもとに、30万円・50万円といった小規模な目標金額でも手取り額はあらかじめ試算できます。そのうえで、リターンの実費と税金を差し引いて初めて「実際に使えるお金」が見えてきます。
自分のプロジェクトの目標金額でどこまで手元に残るか、税務区分やプラットフォーム選びで判断に迷う部分が残る場合は、個別に相談しながら進める方法もあります。プランの内容を比較したい方はプランを見るから確認できます。